木田元『哲学は人生の役に立つのか』(PHP新書)
図書館で借りた本です。
- 作者: 木田元
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2016/09/12
- メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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おだやかな気持ちになれない時があり、まず
小林昌平『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』(文響社)を読んで、
紹介されている学者の名言によっては「その答えをすんなり聞き入れられない」ことにまたイライラして
「何なんだ偉そうに哲学者コラ」とむしゃくしゃな気分で借りた本です。笑
「役に立つのか」という問いの答えが明言されていないあたりタイトル詐欺ですが、
・『はじめに』でその理由がある
・筆者がもうお亡くなりになられている
…ことで、突っ込みを入れたい意地悪な気持ちもおさまり、さらに若者向けのエールがあることで、素敵な内容だなと思いはじめました。筆者のやわらかい語り口が読み進めるのに合ったのかもしれません。気づくまで投げださなくて良かった(笑)。
研究生活が人生のメインとはいえ、自身の遍歴を綴り続ける本なので、おおきな盛り上がりはありません。
が、青春時代(終戦)〜青年時代の、まだ哲学に足を突っ込んで間もない頃の話が面白かった。
親戚と自身を比べ謙遜されていますが、ご本人も頭のスタミナが超人的です。